エクステリアや造園に特化したO7を使うと、キレイな3D CADを簡単に描くことができます。
eE-Formerというソフトを使うと、3Dのオリジナル図形を作成したり、もともとの商品やユニットの形状を変更することができます。
その際、オリジナルの曲線を持った扇形などの図形を描きたいことがあります。
ここではその方法について実例を用いて解説しています。
曲線を持つ3D多角形作成のポイント
曲線を持つ3D多角形を作成するポイントは次の2点です。
平面図で2Dの図形を作成し、それを3Dレイヤーでなぞって3D多角形を作成します。
eE-Formerでは曲線という概念はなく、頂点の多い多角形という書き方になります。
このため、丸という図形は、頂点が複数あつまった線の集合体になります。
扇形の3D多角形を作成する方法
曲線を持つ3D多角形を作成するための導入として扇形の多角形を作成します。
2Dレイヤーで図形を作成する
eE-Formerを起動したら、左側メニューで平面図を選択します。
下側に平面基本図形が表示されます。
扇形があるのでこれをドロップします。
右側のメニューに数値を入力することで、サイズや角度の調整ができます。
3Dレイヤーで図形を作成する
2Dレイヤーで図形が作成できたら、左側のメニューで3Dレイヤーを選択します。
すると、4画面表示に戻ります。
左上の画面に2Dレイヤーで作成した扇形があるので、これをなぞって3D多角形を作成します。
右上の「ツールパレット」の中の「多角形」を選択します。
線をなぞってざっくりと図形を描きます。
凸凹してしまっても修正できます。
ツールパレットで白い矢印を選択します。
先ほど描いた図形をダブルクリックすると頂点を編集できるようになります。
拡大して、ズレている頂点を調整します。
以上で扇形の3D多角形が完成します。
高さをもたせる
この状態では作成した3D多角形に高さを与えることができません。
右側のメニューで高さ⊿Zを入力しても0になってしまいます。
高さを与えるには、補助線と合体させて3D図形を描く必要があります。
下側のメニューで「補助線」タブを開きます。
補助線の一覧が表示されるので「直線垂直」を選択して2Dレイヤーにドロップします。
3D多角形に与えたい高さを、補助線の長さとして入力します。
下側のタブで「形状」を選択します。
3D図形を選択して、ctrlを押しながらドラッグし、補助線にカーソルを合わせます。
補助線が点線になったところでドロップします。
作成図形の選択というメニューが表示されるので「3Dパス図形」を選択し、OKをクリックします。
これで高さをもった3D多角形が作成できます。
各2Dレイヤーで「ctrl + L」をクリックすれば90度回転させることができます。
不要な2D図形を消す
平面図において補助線と、2D図形は不要なので削除します。
補助線は右側の補助線レイヤーを選択して、削除したい補助線をクリックしdeleteキーをおします。
続いて平面図に移動します。
薄い線が3D多角形、実線が2D図形になります。
2D図形を選択してdeleteキーをクリックします。
以上で補助線と2D図形の削除が完了です。
3Dレイヤーに戻ると作成した3D多角形のみが表示されている状態になります。
右下の「OK」をクリックするとeE-Formerを閉じてO7 CADに戻ります。
色やテクスチャを変更する
作成した3D図形の色を変更するには、O7 CADでリアルタイムパースを開きます。
リアルタイムパースの下側に表示されるフォルダから適用したい色を選択して、図形にドロップすると指定した色を適用させることができます。
▼「ガーデン」>「ウッド」>「Tブラウン001」を適用した場合
切り欠きと貼り合わせ
扇形だけでなくオリジナルの曲線図形を作成することもできます。
その時に便利な方法がeE-Formerの2Dレイヤーにある「切り欠き」と「張り合わせ」機能です。
切り抜いて好きな図形を作成する方法(切り欠き機能)
eE-Formerを起動したら、左側メニューで平面図を選択します。
下側に平面基本図形が表示されます。
扇形があるのでこれをドロップします。
右側のメニューに数値を入力することで、サイズや角度の調整ができます。
これで扇形の図形ができます。
続いて扇形を重ね合わせます。
ドラッグで全ての図形を囲み、選択状態とします。
この状態で上部メニューの「加工」>「切り欠き」を選択します。
すると、下側の図形が上側の図形でくりぬかれ、残った部分だけが図形として残ります。
不要な図形を削除すれば曲線図形の完成です。
図形をダブルクリックすれば微調整をすることもできます。
図形を貼り合わせて新しい図形を作成する方法(張り合わせ機能)
組み合わせたい図形を描いて重ね合わせ、一つの図形にすることもできます。
例えば先ほど作成した図形に、長方形を重ねます。
すべての図形をドラッグで囲み選択状態にします。
上部メニューの「加工」>「貼り合わせ」を選択します。
すると、2つの図形が結合して1つの図形となります。
ダブルクリックすれば微調整することも可能です。
「貼り合わせ」を使うと以下のような図形を作成することができます。
オリジナルの曲線図形を作成する方法
「切り欠き」や「貼り合わせ」を使ってオリジナルの2D図形が作成できたら、3Dレイヤーに移り、2D図形をなぞって3D多角形を作成します。
3Dレイヤーで図形を作成する
左側のメニューで3Dレイヤーを選択します。
すると、4画面表示に戻ります。
左上の画面に2Dレイヤーで作成した図形があるので、これをなぞって3D多角形を作成します。
右上の「ツールパレット」の中の「多角形」を選択します。
線をなぞってざっくりと図形を描きます。
凸凹してしまっても修正できます。
ツールパレットで白い矢印を選択します。
先ほど描いた図形をダブルクリックすると頂点を編集できるようになります。
拡大して、ズレている頂点を調整します。
以上で扇形の3D多角形が完成します。
断面の多角形を作成する
作成した3D多角形には高さや厚みがありません。高さや厚みを設定することもできません。
ここでは丸い厚みをもたせていきます。
丸い多角形を描いて平面図に追加します。
ツールパレットで「正多角形」を選択します。
左上に「頂点の数」を表示されるので20と入力します。
この状態でドラッグすると円を描くことができます。
ctrlを押しながら円をドラッグして、作成した3D多角形にカーソルを合わせます。
3D多角形が点線になったところでドロップします。
「作成図形の選択」というメニューが表示されるので「3Dパス図形」を選択します。
OKをクリックすれば指定した形状の厚みを持った3D図形が作成されます。
右下の「OK」をクリックすればeE-Formerが終了となり、O7 CADに作成した図形を配置できます。
色やテクスチャを変更する
作成した3D図形の色を変更するには、O7 CADでリアルタイムパースを開きます。
リアルタイムパースの下側に表示されるフォルダから適用したい色を選択して、図形にドロップすると指定した色を適用させることができます。
▼「塀材」>「笠木」>「化粧50_15YR1笠木」を適用した場合