アスカーブ(アースカーブ)とは何か?
アスカーブとはアスファルトを固めて作る道路脇や駐車場にある縁石のことです。アースカーブと呼ぶ人もみかけますが、正式名称は「アスカーブ」です。
道路脇にあるアスカーブの目的は雨水の誘導や車やバイクなどの落下・はみ出し防止です。
道路には勾配があり雨が降ると上から下へと水が流れます。このとき水をガイドするものがないと、周りよりも下がっているところから水が大量に流れ出てしまい、土や崖を削ってしまうことがあります。
アスカーブを設置することで、水がアスカーブに沿って流れそして、排水溝へと誘導することができます。
ちなみに、名前の由来は英語の「アスファルト カーブ(Asphalt Curb)」からきています。
「カーブ」とつくので、道路の曲がっているコーナーなどにも設置できる意味にとられがちですが、英語のcurbは「縁石」という意味です。つまり、アスファルトでできた縁石がアスカーブです。
曲線を意味する英語も発音はカーブなので紛らわしいです。
英語 | 意味 |
---|---|
curb | 縁石 |
curve | 曲線 |
アスカーブの作り方
アスカーバーとは?
アスカーブを作るには、アスカーバーという機械を使います。自動カーバーとも呼ばれたりします。
(※「アース」カーバーではないです。「アス」カーバーです。)
アスカーバーの主な構造は
- アスファルトを入れる口(ホッパーといいます)
- アスファルトを加熱するためのプロパンガス(LPガス)
- アスファルトを押し固めるエンジン
- アスカーバーを成型して固める排出口
の4つからできています。
アスカーバーはHANTA製の赤い機械を目にすることがよくあります。
アスカーブの材料と作り方
ホームセンターなどで常温で固まるアスファルトも売られていますが、アスカーブは耐久性が必要となるため高温のアスファルトを使います。
工場出荷時で160~170℃、実際に施工するときは150℃というかなりの高温です。
また、アスカーブを作り始める前に、アスファルト乳剤やタックコートという乳剤をアスカーブを設置する場所に塗布します。これをすることで、地面とアスカーブの接着がよくなります。
あとは、アスファルトの投入口(ホッパ)にアスファルトを入れ、少しずつ前に進めていけばアスカーブができあがります。
アスカーブの失敗例
加熱や整形が不十分だとアスカーブがひび割れや崩れなどを起こすことがあります。
アスカーブと境界ブロック(縁石ブロック・コンクリートブロック)との違い
道路にある縁石にはアスカーブ以外にもコンクリートでできた境界ブロック(縁石ブロックやコンクリートブロックとも呼ばれます)が使われていることがあります。
アスファルトとの違いは、境界ブロックの方が強度や耐久性が高いため、歩道との境界線として使われます。
境界ブロックの方が強度がある分、値段も約2倍ほど高いです。
常温でも固まるアスファルト
アスファルトは特別な機器や高温が必要ない、個人でも使えるDIY用のものがホームセンターなどで販売されています。
アスファルトが水で固まる性質を利用して、道路で削れてしまったアスファルトに敷き詰めて、水をかけて踏み固まれば、アスファルトの道路ができる優れものです。
価格も1kgあたり200円と安いです。
(参考)常温コンクリート マイルドパッチの使い方
ただし、高温で処理するものよりも耐久性が劣ります。公道や行動のアスカーブなど耐久性が必要な場合には専門業者に任せる必要があります。