エクステリヤや造園に特化したCADにO7があります。
O7で図面を描くために一番最初に必要になるのが敷地基礎の作成です。
敷地基礎の形状、サイズ、レベルを最初にしっかりと合わせておくことが、より実際に近い3D図を描くために非常に重要になってきます。
ここではその最も基本となる敷地基礎の作成方法や形状、サイズ、レベルの変更方法について、用紙を作成してサイズを指定するところからまとめています。
新しいファイルを開く
「ctrl + n」をクリックするか、上部メニューの「ファイル > 新規」をクリックします。

用紙のサイズ、向き、縮尺の指定
用紙のサイズや、向き、縮尺を指定するには、上部メニューの「ファイル > 用紙の大きさ」を選択します。

以下のようなダイアログが表示されるので、用紙のサイズや、向き、縮尺を指定します。

上記の場合は、A3用紙横向き、縮尺1:100となります。
敷地基礎を描く
左メニューの「敷地基礎」を選択します。

下に敷地の基礎となるスタンプが表示されるので、作成したい敷地に最も近いスタンプを選択してドラッグ&ドロップします。

▼ドラッグ&ドロップ後

描きたい基礎と同じ向きの図形がない場合は、あとから回転することができます。
上部メニューの「加工」の中に回転の確度指定や90度回転というメニューが用意されています。

ドラッグで寸法を調整する
敷地の線の上にカーソルを合わせると矢印の色が白から黒に変化します。
この状態でドラッグすると対象の線のみ移動することができます。

↓ 左側の線をドラッグ

点線が表示されます。この状態でドロップすると全体の敷地が指定した場所に合わせて自動で変形します。

敷地基礎を移動する
図面の中で敷地基礎全体を移動したい場合は、敷地内をクリックします。
各線の寸法が表示され、かつ、カーソルが白い状態であれば、敷地基礎全体を図面の中で自由に移動することができます。

↓ 右下に移動

寸法の入力
敷地基礎の各辺の長さ(寸法)を調整するには、変更したい寸法をクリックします。(※ダブルクリックではありません)
すると、以下のように自由に入力できるようになります。

仮に「9000」と入力しエンターを入力すると、指定した数値に置き換わります。

置き換えた数値に合わせて他の辺も自動で寸法が調整されます。
また、各辺の寸法も左回りで入力がフォーカス状態になります。
左回りではなく、個別に選択して寸法を入力していくと図形が歪む原因になります。
基本的に、左回りで寸法を一つづつ入力していくのがおすすめです。
ここでは以下の寸法で長方形を作成します。
上:14,000
左:15,000
下:14,000
右:15,000

複雑な形状を作成する
ドロップした敷地基礎を変形させて、より複雑な形状を作成することも可能です。
頂点を移動する
形状を変更するには、四つ角に表示されている二重の□をドラッグします。

↓ 左上の頂点をドラッグ

垂直・水平に移動する
ただドラッグしただけだと自由変形になりますが、「shiftキー」をクリックしながらドラッグすることで、垂直・水平を保ちながら変形させることができます。

垂直・水平方向に図形を変形させるときは、「shift」キーを最後に放します。
頂点を追加する
頂点を追加するには、頂点と頂点の間にある〇をドラッグします。

↓ 〇や頂点をドラッグ

不要な頂点を削除する
不要な頂点を削除したいときは、対象の頂点の上にカーソルを合わせて2本指でタップします。

寸法の注釈の表示:隣地境界線 or 道路境界線
寸法の注釈の種類
各寸法に対して注釈を追記することができます。
O7CADでは以下の3パターンが用意されています。
- 隣地境界線
- 道路境界線
- その他(自由入力)
寸法の注釈の設定方法
寸法にカーソルを合わせると、カーソルが手のマークに変化します。このときにクリックを押すと以下のようなダイアログが表示されます。

隣地境界線を選択すると、寸法の前に「隣地境界線」と表示されます。

道路境界線を選択すると、寸法の前に「道路境界線」と表示されます。

空欄にチェックを入れて好きな文字を入力すると、その文字が注釈になります。例えば「北側寸法」と入力すると以下のようになります。


なお、ダイアログの下側にある「注釈として表示する」のチェックマークを外すと、注釈が非表示になります。


寸法や注釈を内側に表示する
デフォルトでは注釈は敷地の外側に表示されます。これを敷地の内側に表示することもできます。
寸法にカーソルを合わせると、カーソルが手のマークに変化します。このときにクリックを押すと以下のようなダイアログが表示されます。
下側に「注釈を敷地内に表示する」があるので、これにチェックマークを入れます。

OKをクリックすると、寸法が敷地内に表示されます。

注釈がある場合も同様に敷地内に表示されます。

全箇所に同じ注釈をつける
寸法にカーソルを合わせると、カーソルが手のマークに変化します。このときにクリックを押すと以下のようなダイアログが表示されます。
このとき一番下に表示される「この注釈設定を全境界線に適用」にチェックマークを入れてOKを押すと、全ての寸法に対して同じ注釈が入ります。

まとめて設定したい場合は便利な機能です。

全箇所の注釈を外す
「この注釈設定を全境界線に適用」を使って、全ての寸法に注釈を入れたけど、外したいという場合は、注釈が何もない状態を選択して、「この注釈設定を全境界線に適用」のチェックマークを外してOKをクリックします。

すると全ての寸法の注釈を外すことができます。

レベルの調整
デフォルトで各点のレベルは ±0 に設定されています。

このレベルを簡単に調整することができます。
レベルにカーソルを合わせると、カーソルが手のマークに変化します。このときにクリックを押すと以下のようなダイアログが表示されます。

数値を入力すれば以下のようになります。

設計GLの変更(宅盤レベル)
デフォルトの状態では設計GLは ±0 になっています。

これを変更することも可能です。
変更するには、レベルにカーソルを合わせ、カーソルが手のマークに変化します。このときにクリックを押すと以下のようなダイアログが表示されます。

例えば200mmにしたい場合は、200と入力しOKをクリックします。

図面でよくでてくるGLとは、グラウンドレベル(Gournd Level)の略で、地盤面からの高さを表します。敷地基礎の場合は基準高さを表します。
宅盤レベルはGLと同じく、建物の高さを計測する際の基準面のことです。宅地からの地盤面ということで宅盤といいます。
なお、宅地とは、建物の敷地(土地)のことです。